ぼくが教育について思うこと

アウフヘーベンに挑め

「現状維持」というと、何か悪いイメージがあるように感じるのはぼくだけだろうか。でも、そんなことを言うと、現場の校長先生から、現状を維持するだけでも大変なんだという声が聞こえてきそうだ。
けれどもぼくは敢えて言いたい。現状維持というのは、実は、悪い現状も良い現状も丸ごと維持しちゃうことなんじゃないかと。
では、現状維持からの脱出に無理なく挑むにはどうすればいいのか。それは、一見良いと思われること、及第点だと思われることに対して、まずは敢えて疑問を出してみることだ。
例えば、以前こんなことがあった。学校評価の会議をしているときのことだ。さしたる議論もないまま会議の雰囲気が、「まあ取り立てて問題もないので、現状維持だね」という方向に流れかけた。そのとき、ある教員が提案した。「現状維持もいいが、まだ意見を出していない教員も多い。少なくとも一人一人の教員が感じている課題を述べてみてはどうか」と。この提案に応え、一人の若い教員が発言した。「給食の時間が短すぎてしっかり指導できない、努力はしているが・・・。」この発言がきっかけとなって時間割(日課表ともいう)全体の見直しが始まった。会議が思考し始めたのである。思考の結果、帰りの会に15分も時間をとっていることの是非が話題となり、これを5分縮減して給食時間を5分拡大するという改善策が提案されるに至った。
一見及第点だと思われることを一度疑ってみてはどうか、この若い教員のように。本当は良くないと思っていることを皆もっているのではないか。大事なのは、それを躊躇わずに発信することだ。
さらに言えば、疑うこと、課題を述べることを大いに奨励し、受け止める集団であることが重要だ。現状に対して批判的な考えが出ることによって、議論、思考が始まり、新たな高い次元に行き着く可能性がある、ということを皆が自覚しなければならない。これがイノベーションの根幹ではないか。
イノベーションが生起するための条件をちゃんと認識して、批判的な意見や議論を許容する姿勢がリーダーには必要だ。議論を恐れず、アウフヘーベンに挑め、というのがぼくの今回の提案だ。
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by k1satok1 | 2012-01-25 23:16 | 教育
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