ぼくが教育について思うこと

「思いやり」をどうはぐくむか

昔、教員時代に、保護者懇談でこんなことを言ったことがある。「思いやりのある子に育って欲しいと思っている。」と。これに対してある保護者から反応があった。「どうやって?」と。青天の霹靂。当たり前だと思っていたことが揺さぶられた。どうやってはぐくむのだ?自分は、目的は示したが、方法論は皆無ではないか、と猛省した。
ちなみに、この保護者はとても協力的な方。僕を批判するというより、純粋にどうすれば思いやりをはぐくめるのかが分からなかったようだ。
皆さん、思いやりはどうやってはぐくみますか?
いろいろな方法があるとは思いますが、僕の考えは、以下のとおり。
「思いやり」は、すでに子どもたちの中にある。大切なのは、子どもが友達に対して何気なく優しくしている姿を見たら、それを逃さず、「今の〇〇さんの行動って、思いやりがあると思うなあ。」と共感することだ。常にアンテナを高くして、子どもの思いやり行動を見つけ、拡散することが教師の仕事だ。
もう少し言えば、「思いやり」の意味を広げていくことも教師の仕事。「思いやり」とは何なのか、その具体をできるだけ明らかにして、こういうのも思いやりの一つだと、意味を広げていくことも必要だ。
例えば、以前、こんなことがあった。
発言したいのだが、言葉が出てこず、ずっと黙り込んでしまう子がいた。その子は、発言することを諦めたくないという意志を示し、黒板の前に立ち続けた。それは、長い時間だった。僕としても、またの機会にすべきかと思案したほどだ。でも、そのとき、一番前に座る子の様子に釘付けになった。その子は、じっと発言しようとする子に目を向けていた。その子の表情、目は、理屈抜きに僕の心を揺さぶった。じっと見つめ、微動だにしないその子の様子に、「この子は、発言しようとする子に心から付き合っている。応援している。」と感じたのだ。3年生の子どもにとって長い時間じっと待つことは、そう難しくは無いが、ただ待つのではなく、発言が始まる瞬間を真剣に見つめているのだ。
こんな素敵な姿を「思いやり」の意味としてクラスの共有知としてエントリーするのが教師の仕事ではないか。
言葉というのは、それを発した瞬間に陳腐化が進む可能性がある。それを防ぐのは、その言葉を意味付ける事実を探し、明らかにする営みだ。
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by k1satok1 | 2012-02-13 00:50 | 教育
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